Eun-kyu Baek·

ノベルティを受け取ったお客様のリピート購入率は52% — ノベルティ施策をデータで検証する

「ノベルティをつけるとリピート購入につながるのでしょうか?それとも、ただのコストでしょうか?」

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「ノベルティをつけるとリピート購入につながるのでしょうか?それとも、ただのコストでしょうか?」

ノベルティ(購入特典)施策を運用しているブランドはたくさんあります。「3万ウォン以上の購入でミニポーチをプレゼント」「初回購入時にサンプルキットを同梱」。しかし、そのノベルティが本当にリピート購入に貢献しているのかをデータで確かめているブランドはほとんどありません。「どうせ渡すものだし、効果はわからないけれど、とりあえず渡そう」というのが多くの現場の実情です。

問題は、ノベルティが注文のたびに原価がかかる固定費だという点です。月1万件の注文に原価2,000ウォンのノベルティを入れれば、月2,000万ウォン。効果がわからないまま費やすには、決して小さな金額ではありません。本記事では、ノベルティの効果を①どの指標で見て、②どんな落とし穴を避けて正確に測定し、③どのようにROIで最適化するのかを整理します。


ノベルティが生み出す3つの効果

1. ノベルティ付き注文の客単価(AOV)の上昇

ノベルティ付き注文:     AOV 58,000ウォン  |  カート内点数3.2点 
ノベルティなし注文:     AOV 38,000ウォン  |  カート内点数1.8点

ノベルティ付き注文のAOVは1.5倍。「N万ウォン以上でプレゼント」という条件が、カートを条件金額まで埋めさせるアップセルのトリガーとして機能しています。👉 Laplaceでの確認方法:ノベルティ有無(is_gift / gift_item_set)で注文を分け、AOV・カート内点数を比較します。

2. ノベルティを受け取ったお客様のリピート購入率

ノベルティ受取顧客:     リピート購入率52% 
ノベルティ未受取顧客:   リピート購入率31%

「無料で何かをもらった」という返報性の心理(reciprocity)が働きます。👉 Laplaceでの確認方法:lifetime_num_of_purchases(累計購入回数)とcustomer_order_type(初回購入/リピート購入)で、受取/未受取コホートのリピート転換を比較します。

⚠️ この数字を鵜呑みにしてはいけない理由(最も重要なインサイト) ノベルティは通常「一定金額以上の購入」に対して提供されます。つまり、ノベルティを受け取ったお客様は、もともと購入額の大きいヘビーユーザーである可能性が高いのです。そうなると、リピート購入率が高いのがノベルティのおかげなのか、もともとロイヤル顧客だからなのか区別できません — 相関はあっても、因果ではないかもしれません。 正しく見るには、条件をコントロールする必要があります: • 同じ購入金額帯で受取 vs 未受取を比較(金額バイアスの除去) • 初回購入のお客様だけを切り出して比較(ヘビーユーザーバイアスの除去) • 可能であれば期間を分けたA/Bテスト(ノベルティOn/Off)で検証。こうしてコントロールしてもなお差が残ったとき、はじめて「ノベルティの効果」と言えるのです。

3. ノベルティごとの効果の違い — 「何を渡すか」が鍵

ノベルティA(ミニポーチ):      リピート購入率55%  |  原価2,000ウォン 
ノベルティB(ステッカーセット):リピート購入率33%  |  原価500ウォン 
ノベルティC(サンプルキット):  リピート購入率61%  |  原価3,500ウォン

最も高いのはサンプルキットです。ほかの商品を体験させ、その体験が次の購入(クロスセル)につながるからです。反対に、ステッカーのようにブランド体験と関係のないノベルティは、原価は安くてもリピート購入への貢献は低くなります。「原価あたりのリピート購入への貢献」で見ると、Bは実質的に消えていくだけのコストです。👉 Laplaceでの確認方法:最も多く提供したノベルティTOP 5 × それぞれのリピート購入率を抽出し、「安くて効果が高いもの」と「高くて効果がないもの」を切り分けます。


ノベルティのROIはこう計算します(例)

単純な計算(間違えやすい):「受取52% vs 未受取31% → 21ポイントも高い、間違いなく得だ!」→ これには前述のヘビーユーザーバイアスがそのまま含まれており、効果が過大評価されてしまいます。

コントロール後の計算(正確):同じ金額帯・初回購入を基準に見直したところ、純増が8ポイントだったとすると —

月間提供数:5,000件 
ノベルティ原価:2,000ウォン  → 月間コスト1,000万ウォン
純増リピート購入:5,000 × 8ポイント = 400件
リピート1件あたり利益:30,000ウォン  → 追加利益1,200万ウォン
ROI = 1,200万 ÷ 1,000万 = 1.2倍

単純な計算なら3〜4倍に膨らんで見えたはずの効果が、コントロール後は1.2倍(ぎりぎりの黒字)。この場合の処方箋は明確です → 原価を下げる(より安いA/サンプルキットCに切り替える)か、条件金額を引き上げてAOV効果を高める。数字で見てこそ、こうした判断ができるのです。


ノベルティ施策をデータで設計する4ステップ

  1. まず比較対象を正確に:ノベルティ付き/なし注文のAOV・リピート購入率を、同じ金額帯・同じ顧客層でコントロールして比較

  2. ノベルティごとのROI:(純増リピート購入 × リピート購入の利益)÷ ノベルティの総原価 — リピート購入率ではなく利益ベースで

  3. 最適な条件金額:プレゼントの基準ラインを現在の平均AOVの1.2〜1.5倍に設定してアップセルを促す(高すぎると離脱、低すぎるとただの無料配布)

  4. 品目入れ替えのループ:提供数TOP 5のリピート購入率を四半期ごとに点検し、「効果のないノベルティ → 体験型(サンプル/ミニチュア)」に入れ替え


まとめ

ノベルティは「ただ配るコスト」ではなく、測定可能な投資です。ポイントは3つです。

  • AOVは条件設計で、リピート購入は品目選びで動く

  • リピート購入率の差は、バイアスを取り除いて(同じ金額帯・初回購入・A/B)見てこそ本当の効果

  • 意思決定はリピート購入率ではなく、利益ベースのROIで行う

この3つをデータで回せば、同じノベルティ予算でより多くのリピート購入を生み出せます。

ノベルティの効果 — ノベルティ付き注文のAOV、受取顧客のリピート購入率、ノベルティごとのROIまで、Laplaceのデータで直接確かめてみてください。